コンテンツプロデューサーと地域プロデューサー

アニメーションのプロジェクトに関わって以来,「プロデューサー」という言葉によく出会います。コンテンツを活かした地域振興を図る上では,2種類のプロデューサーが必要だと思います。一つはコンテンツ自体をプロデュースするコンテンツ・プロデューサー。キュレイターという言葉でも表現されます。もう一つは地域にあって,コンテンツと地域振興をつなぐ地域プロデューサー。両者を比較すると,対象とするのが前者はコンテンツ,後者は地域。また,前者は作品内容を主に考えるのに対し,後者は地域内の合意形成やお金の調達・回収まで含めて考えるところに違いがあります。また,重要なのは両者とも「役割」であって,「職業」ではないということです。「プロデューサー」という肩書きを自己申告で名刺に書く人はたくさんいますが,それはあくまで自分の「役割」を示しているものではないでしょうか。そして,この両方の役割を担う人を備えることがコンテンツを活かした地域振興を図る上での必要条件になるように思います。