坂町史

昨年4月から広島県坂町の町史編纂に関わっています。私の担当は現代史・地理編のうち,行政,教育,農林水産業に関わる箇所ですが,今年は戦後の「行政」の過程と特色についてまとめています。昭和28年以降の坂町広報紙をはじめ各種行政資料を読みながら,資料を整理している段階ですが,昔の町広報紙をみるととても面白いですね。読みいってしまってなかなか次に進まなかったりします。特に古い年代のものほど面白いですね。そうした資料整理を踏まえて,坂町の戦後の行政過程は概ね4〜5段階に区分できるように思えてきました。第1期は昭和20〜30年代の復興・経済発展期で,行政は教育施設の充実と失業対策としての公共事業に力を入れています。第2期は昭和40〜50年代前半で生活環境の充実,住民福祉の向上に力点がおかれていました。第3期は昭和50年代後半から平成一桁時代で景気拡大に伴い港湾開発やレジャー施設など大型の都市開発が進みました。第4期はここ10年あまりでハード整備に続き,人材育成や健康増進,観光・交流といったソフト事業に力が入れられてきたようです。国や県の動向とも調整しつつ,その時代ごとに町の方向を見定め,まちづくりに取り組んできた過程がよくわかります。
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