協働って?

最近、「協働」という言葉があちこちに踊っています。「まちづくり」と同じように、方向性としてはとてもいいことで、誰も反対しようがないものだと思います。それゆえ、「協働ありき」という一種の幻想に誰もが巻き込まれてしまう危険性も持っています。「協働」はあくまで手段であって目的にしてはいけないと思います。「まちづくり」もそうです。10年前ぐらいにはやった「交流」や「連携」もそうです。手段と目的を混同してしまってはいけないと思います。また、それらは手段の一つにすぎません。「協働」でいえば、「協働」しないことも選択肢の一つであるべきです。
また、自治体等によっては、「協働」を冠する部局が設置される例も散見されます。「協働」が目的となり、協働の案件数を数値目標として設定したり、「協働」の名の下に本来は行政が責務として取り組むべきことを、市民に一定の役割を求め、必要以上に巻き込んでいくことなどは避けてほしいなと思います。市民による「自治」は必要だと思いますが、「協働」という概念が官の拡大・増殖につながらないように・・・と思います。