進化するゼミ生

 徳山大学で3年生から履修する「専門ゼミ」。私のゼミでは4年次に5万字以上(図表を含む)の卒業論文を書くことをノルマとし,3年次にはその準備として地理学に関するさまざまなトピックや地域調査の進め方について学習を進めます。
 今年度,私の「専門ゼミ1」には10名の3年生が入りました。彼らは4月半ばから順番に,割り当てられた地理的トピック(教科書に4ページずつでまとめられている)を要約し,教科書以外に自分で調べたことと併せて,ゼミ中で発表するとともに,他のゼミ生からの質問攻めに答えるというオブリゲーションをこなしています。昨日のゼミで10名全員が1回目の発表を終えました。
 最初の頃の担当学生は,前例もなく手探りの発表で,私もいろいろと修正ポイントを話しました。また,後半に発表予定の学生には,最初の頃に発表した学生に私が話した修正ポイントをクリアした発表,すなわち前の人よりいい発表をしなさい,と繰り返し言ってきました。
 そのかいあってか,昨日行った2名の発表は,1回目の発表にしてはまずまずという感じでした。レジュメのまとめ方(決められた分量で伝えたいことを要領よくまとめる)も整ってきたし,何より,教科書以外に割り当てられたテーマに関して自分でいろいろな資料に当たり関連情報を収集・整理していたこと,そして自分で発表原稿や想定問答集を作っていたことが大いに評価できると思います。
 「想定した以外の質問が出てあせった」「思うように質問に答えられずテンパった」といった感想を後で聞きましたが,いろいろと自分で考えて準備したことがすばらしい。ゼミでの学習が,学問としてのトレーニングになると同時に,社会人になって仕事をするためのトレーニングになれば嬉しいです。
 1週間おいて再来週からは,2回目の発表です。「専門ゼミ1」の各学生には1回目よりよい発表を期待したいと思います。
 そして,本日の「専門ゼミ2」は4年生の卒業論文に関する発表です。今日の発表内容は,山口県内のみかん観光農園事業を「農村空間の商品化」という視点で分析しようというものです。頑張れ,K君!