ウェブログの歴史

書きかけている論文の続きです。
ウェブログは1999年の無料サービスの開始,2001年の同時多発テロの際に大手メディアが伝えきれない現地情報を市民が発信して注目を浴びたことをきっかけとして米国内で急速に普及した。わが国でも2001年の米国同時多発テロ以降ウェブログが注目されるようになり,2003年にインターネットのプロバイダやポータルを運営する大手企業が米国で開発された専用ツールを取り入れたウェブログサービスを開始したことで利用者数が急増し,2004年は「ブログ元年」とも呼ばれた(ギルモア,2005)。その後,ウェブログ登録者数は2005年3月に約335万人,2006年3月に868万人に達するまでになった。
 ただし,わが国におけるウェブログの発展は2001年以降に突然に始まったものでなく,ブラウザ「Internet Explorer」が発売された1995年頃から増加してきた個人ウェブページの中のウェブ日記にその起源を求めることができる。つまり,個人ウェブページの中の更新情報だけを掲載していたWhatユs Newが日々の雑多な記録を含むようになり,次第に日記が主体とするウェブページとしてウェブ日記が誕生したのである。その後,身近な仲間どうしで日記を読みあうようになり,そうした作者間のコミュニケーション欲求が日記登録型サービスやアンテナシステム,レンタル日記サービスを生み出した。そうした下地が米国発のウェブログ専用ツールの導入を円滑なものとし,こんにちのウェブログの隆盛に結びついたのである(大津,2004:山下,2005)。

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