相互作用の舞台演出(14)

再び,創発・・・のボツ原稿の続きです。今日は誘発された活動を刺激し続ける方法について。
 相互作用を通じて誘発された活動(の芽)が継続され,拡充していくためには,相互作用の場を継続的に提供するとともに,個別の活動を継続的に刺激することも必要と考えられる。これについて,まず学生たちの活動をサポートする大学助教授の川名の刺激方法をみてみよう。
 ●川名:まちづくりはフランチャイズシステムだと思っている。私たちはフランチャイザーであって,実践者はフランチャイジーである。私たちは実践者の信用を補完してあげたり,ノウハウを提供してあげたりするわけだ。
 ●川名:活動する人をほめることも大切だと思う。また,うまく活動できない場合は適切なアドバイスをしてあげることも必要だ。
 川名の刺激は,(1)信用を補完すること,(2)ほめること,(3)ノウハウを提供すること(アドバイスすること)の3つがあげられている。若い学生たちがまちづくりの現場で活動しやすいように,川名自身も住民らとの信頼関係を築くとともに,学生たちの活動がうまくいけばほめて,うまくいかなければ必要なアドバイスをしている。また,これらの刺激はパソコンや携帯電話からの電子メールを通じて行われることが多いそうで,必要に応じて「いつでも」「どこからでも」刺激が与えられるようになっていると言える。