坂町史

今年から,広島と呉の間にある坂町の町史を書く仕事を手伝っています。私の担当は「通史(現代)・地理編」。広島修道大学のK先生と分担執筆しますが,そのうち私は第1次産業と行政分野を担当します。先日も坂町町史編纂室にこもってデータ整理。世界農林業センサスと漁業センサスをもとに,坂町の戦後のさまざまな農林漁業データを整理しました。データというのは面白いですね。整理した後に,同室の職員の方の話を聞くとそれを裏づけるデータがたくさん。例えば,「おじいちゃんの話では,かつて坂町の段々畑はミカンとイモでいっぱいじゃった」という証言。データでは昭和50年ごろまでミカン栽培や馬鈴薯・甘藷栽培が盛んだったことを示すデータがあります。「海田大橋や工業団地ができてから農業をする人はほとんどおらんようになった」というお話を裏づけるように,平成に入ってから農家数や経営耕地面積は激減。農業の町から工業・商業の町へと大きく変わりました。坂町史の刊行は平成22年の予定。まだまだ先です。じっくり坂町の歴史と地理を掘り下げ,紹介できるようにしたいと思います。