アニメーションの始まり

「広島アニメーションセンター」展示コーナーより引用
 アニメーション映画は今から約100年前に誕生しました。アニメーションがテレビに登場するようになったのは、今から約40年前です。しかし、「絵を動かしたい!」というアニメーションの根本的な考え方はもっと昔からあったようです。
 たとえば、「アルタミラの洞窟壁画」に描かれているウシは足が5本あります。これは当時の人たちがウシが走り回っている様子を何とか伝えたいと描いたのではないかとも考えられます。日本でも奈良時代に描かれた「玉虫厨子」という絵には、1枚の絵の中にお釈迦様が落ちてくるところと倒れるところが描かれていて、お釈迦様の動きが表現されています。平安時代に描かれた絵巻物は、右から左へ見ていくと物語を絵の中に見いだすことができます。11世紀頃のヨーロッパにも日本の絵巻物のようなものが出てきます。その後、コマ割りや変形の技術も開発されました。
 そして19世紀後半から絵を動かして見せる装置が次々と発明され、1895年に「シネマトグラフ」が発明されてからまもなくアニメーション映画の歴史も始まりました。
これまで3日間の説明は、山村浩二(2006)『アニメーションの世界へようこそ』岩波ジュニア新書を参考としています。