情報地理の研究動向(5)

1日の間隔があきましたが、一昨日に続き、情報地理の研究動向について。今日は5回目。

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情報通信技術の発展と普及に伴うリアルスペースへの影響に関わる研究とともに,1990年代後半からコンピュータと電気通信技術によって生み出されるバーチャルな空間を地理学的に分析しようという研究もみられるようになってきた。Batty(1997)は「バーチャル地理学」を提唱し,研究対象とすべきバーチャル空間を現実世界/バーチャル世界とノード/ネットの組合せに基づいて類型化を試みている。それらは,1.コンピュータ画面上にソフトウエアやアプリケーションによって表示されるコンピュータースペース(Cスペース),2.コンピュータと電気通信技術によって構築されるコンピュータネットワーク上に出現するサイバースペース,3.Cスペースやサイバースペースを物理的に支える通信基盤が敷設されたサイバープレースである。また,Hillis(1996)やTaylor(1997)はMUDやバーチャル・リアリティといったバーチャル世界をとりあげ,その空間性の分析を試みている。
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