ルールと実態

行政から委託を受けて,まちづくり事業を実施していると,地域やまちづくりの現場とそれを支援しようとする行政のルールが衝突することがよくあります。まちづくりに関わる人達は何とか地域を元気にしたい,できる方法を見つけていきたい,柔軟に(臨機応変に)対応していきたい,ということになるのですが,行政は地域を元気にしたいという目的は同じでも,当初計画への位置づけ,予算支出の制約(目的外使用の制限),変更手続きの煩雑さなどが運用上の課題としてあり,地域住民も行政も前に進みたくても前に進めない状況が生じてしまうことがあります。そうなると,民間は面倒くさいから行政とは一緒にやりたくなくなるのですが,一方で行政からの資金援助は魅力的。その結果,本当にやりたいこと,やるべきことを曲げたまま,走り出さざるをえないことになります。これへの処方箋はなかなか見つからないとは思いますが,官民の「連携」「協働」,「官から民へ」と言いつつ,運用上の課題はたくさんあるように思います。その間に入って事業を調整することも多いのですが,これがなかなか気苦労の多い仕事です。
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