財としてのコミュニティ

古き良き地域コミュニティの解体が叫ばれて久しいですが,近年,地域的なコミュニティを再生・創出しようという動きが社会的だけでなく経済的な立場からみられるようになっています。特に後者の視点を重視するのが「財としてのコミュニティ」という考え方です。地理学でも社会的ネットワーク論を論じる上で注目されるようになっています。コミュニティを財あるいはサービスとして提供し,利用者もそれを選択的に利用あるいは活用するというスタイルです。インターネットでいえば,ウェブログ・コミュニティやSNSなどがそれに該当すると思います。先日からちょっとずつ紹介している「岡山スタコミ」もその一例と言えるでしょう。「財としてのコミュニティ」が地域的にどのように形成され,利用・活用されているかをみていくことは,伝統的な地域コミュニティとの対比を含めて,面白いテーマだと思います。