ゲーミフィケーション

 4月半ばから「ゲーミフィケーション」に関する何冊かの本を読みました。ゲーミフィケーションは現実世界と架空世界(ゲーム)の融合(架空性などゲーム的要素の現実世界への導入)を表す言葉で、近年、インターネット業界ではウェブ、ソーシャルに続く第3のウェーブとして注目されています。日本では、現実世界の問題を解決するために、その問題をゲーム化して解決シミュレーションを行うシリアスゲームがその例といえます。
 私は昨年度から、科研費研究でメディア・コンテンツの地域利用について実態分析を進めていますが、ゲーミフィケーションの考え方はとても参考になるものでした。ゲーム的要素が地域振興に用いられたり、架空世界(物語)が現実世界の特定の場所に再現されたり、、、。前者の例として戦国バサラやコロプラなどが挙げられるし、後者の例として水木しげるロードやアキバなどが挙げられると思います。近年注目されているゆるキャラも広い意味でこれらに加えることができるかもしれませんね。
 GW明けからは、スコットのいう文化産業(特にエンタメ地区)、吉見のいうドラマトゥルギー、増淵のいう趣味の産業化プロセス、バキスのいうジオサイバースペースをいま一度勉強した上で、ゲーミフィケーションを含めてメディア・コンテンツの地域利用に関して考え方を整理していきたいと思います。そして、国内のある場所を対象に事例分析を行う予定です。これらの研究成果は今年夏の学会で発表したいと考えています。
 「こんな見方もあるよ〜」、「こんな面白い事例があるよ〜」という方、ぜひご一報ください。