ウェブログ先行研究(1)

再びウェブログ研究の続きです。まずはウェブログの分類に関する先行研究を整理。
ウェブログおよびその原型であるウェブ日記に関する先行研究は,ウェブログを一つのメディアとして人間あるいは社会との関わりを考える社会心理学の研究と,メディア技術としての評価や新規技術の提案を行う工学的研究にみられる(武田,2004)。このうち前者について,ウェブ日記およびウェブログの分類や作者の意識,作者のネットワークに関する研究がみられる。遠藤(2000)は,ウェブ日記には生々しい告白や自己を赤裸々にさらけだすような私的な独白が多いと指摘し,作者たちはそれを公表することで誰かの共感を希求しているとみた。川浦・北山(1997)はウェブ日記が発信と自己表現を核に,対人関係の形成を図る場となっているとした。山下(2005)はこれらの特徴を踏まえ,自己語り的な性質の強いダイアリー型ウェブログと,情報の蓄積や参照を目的として活発に他者とコミュニケーションを行うデータベース型ウェブログに分類している。三浦(2005)は山下(2005)の分類について,前者は情報内容とそれにもとづくコミュニティでの知識共有サイクルを重視し,後者は自己開示とそれにもとづく相互交流サイクルを重視するとした。
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