相互作用の舞台演出(13)

創発まちづくり」のボツ原稿,まだ続きがあります。今日は「創発まちづくり」の事務局と従来のまちづくりリーダーの違いについて。

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 まちづくり事務局の役割と従来からその必要性が指摘されてきたまちづくりリーダーはどう違うのだろうか。従来のまちづくりは,「十勝ワイン」の醸造・販売に取り組んだ北海道池田町,市民や企業,行政の力を結集して,みなとみらいや横浜スタジアムなど横浜6大事業を次々と具体化した横浜市,牛喰い絶叫大会や湯布院音楽祭など特色あるイベントを次々と仕掛けた大分県湯布院町などに代表されるように,傑出したリーダーが先頭に立ってまちづくり活動を牽引した。これに対して,ここでいう事務局は,活動の先頭に立つことはあまりないが,人が集まる磁場として機能しつつ,時には揺るぎないコンセプトを持ち,人と場所,素材を結びつけ,具体的活動を誘発する役割を果たしている。これに関して,私たちは次のような意見を出し合った。
 ●川名:リーダーシップの大切さも各場面でよく説かれるが,事務局がしっかりしていれば,必ずしもリーダーはいらないのではないか。
 ●牛来:リーダーは必要だと思う。ただ,世の中でリーダーと呼ばれている人のイメージが理想像と違いすぎる。リーダーと呼ばれている人には真のリーダーが少なく,それがリーダー不要論につながっていると思う。
 ●川名:リーダーは表に出てこないものではないか。事実上のリーダーが必要だ。
 ●氏原:リーダーとは仲間を徹底的に守る人だと思う。

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