スポーツと地理学

 私は地理学のなかでもこれまで「情報」を切り口あるいはテーマとした研究を行ってきましたが,徳山大学の学生はスポーツマネジメントを専攻する学生,体育系クラブに所属する学生が多く,私のゼミでもスポーツをテーマに卒論を書きたいという学生が多くいます。今年の4年生は11名のうち9名がスポーツネタでした。3年生も11名のうち5名がスポーツネタです。
 彼らにしっかりと卒業論文を書いてもらうために,私自身もスポーツをテーマとする地理学的研究についての知識を増やしておかなければいけないと思い,2月中にスポーツと地理に関する既存文献をいくつか読みました。日本語で書かれたものは数も少なく,またレジャーあるいはレクリエーションの一つとしてスポーツを捉えている研究がほとんどです。英語文献ではBaleがスポーツ地理学のバイブルともいわれている"Sports Geography"を出版しているのが目を引きます。また,英語で書かれたものは,それ以外にも多数の書籍や論文があります。
 それらは,スポーツが行われる場所や空間に関する研究と,スポーツ活動自体を指標として地域性や地域差をみていく研究に大別できそうです。スポーツを地理学的にみていくことは,奥が深く,またとても面白いことが再発見できました。
 私自身も,趣味として続けている剣道について,地理学的に分析してみたくなりました。